「北海道平和婦人会60年」のつどいに参加しました 

10月25日、札幌で開かれた「北海道平和婦人会創立60周年」記念のつどいに参加してきました。「もう寒いよ」と言われ、スーツにコートで身を固めて行ったのですが、なんとこの日は晴れて暖かく、観光客の中には半そで姿も。さわやかな秋色を満喫しました。

「60周年」ということは、ビキニ事件で原水爆禁止運動が起こった1954年創立です。らいてうが世界の女性に宛てて「原水爆禁止」を訴え、それが翌年の世界母親大会開催のきっかけになったことは有名ですが、北海道平和婦人会はその運動の中から生まれた戦後日本の女性運動の「しにせ」。なまえも「平和婦人会」というとおり、当時日本の女性たちにとって「平和」こそ運動の原点であったことを象徴しています。

北海道平和婦人会「60年のあゆみ」表紙

北海道平和婦人会「60年のあゆみ」表紙

らいてうの家にも全道から参加者を募り、飛行機を乗り継いで訪問してくれました。そのとき元副会長の橋本富美子さんが、初代会長小笠原貞子さんから譲られた奥村博史作の指環を持参され、「買ってくれる人がいたらその代金をらいてうの会に寄付したい」と申し出られたことは忘れられないエピソードです。ご希望通り買い手が現れ、新しい持ち主は「自分ひとりのものではない」と指環をらいてうの家に展示してくださいました。その橋本さんが闘病中でお会いできなかったのは残念でしたが―。

わたしは、「らいてうの時代からわたしたちの時代へ」と題して、「今、らいてうの出番」という話をしました。なにせ50分しかないので、『青鞜』も「五色の酒」も「若いツバメ」もすっ飛ばし、第一次世界大戦から100年の今年、らいてうが二児の母となってめざめた「母性」とは決して「女性は子育て」などという性役割意識ではなく、「いのちを産む性」として「いのちを守る世界平和構築」を求める原点であったこと、戦時下の動揺を経て自らも出産間もない娘と共に疎開先から実家に戻ったその日、空襲で実家が焼け落ちるという体験を含めて戦後日本国憲法に出会い、「非武装・非交戦」の九条に共感したことを中心にしました。今「集団的自衛権」行使は憲法違反、と問題になっていますが、らいてうは一国の個別的自衛権も「武力行使」としては認めていなかった、「国家に戦争する権利はない」と一国主権の制限を認めていた、これこそ21世紀の今「らいてうの出番」の意味だというわたしの意見に共感してくださる方が大勢おられたので、意を強くしました。おかげで運んだ書籍や雑誌40冊が完売、「どうしても」という方には帰宅してからお送りしたしだいです。

レセプションではいろいろな方にお会いしました。弁護士さん(男女ともに)が多いのには感激。「北海道は恵庭裁判以来、自衛隊セクハラ裁判も、最近の北星学園大脅迫事件(「慰安婦記事」を書いた元朝日新聞記者が非常勤講師をしているというだけで大学を脅迫し、本人どころか家族の顔写真までネットに公表して「殺せ」と言わんばかりの攻撃を繰り返している)も、弁護士のみなさんががんばっていますね」と挨拶したら、「それだけ憲法侵犯が多いということですよ」と笑っておられましたが。87歳の元会長三浦章子さんの健在ぶりには脱帽、「この人の前ではトシを言うまいぞ」と誓いました。

レセプション会場

レセプション会場

もう一人、この春北海道に就職した歴史研究者に会いました。彼女は有望な若手です。「北海道の戦後平和運動史」を取り上げたいと張り切っていました。じつは東京にいたとき、らいてうの平和思想と運動について共同研究を、と誘ったら大いに関心を持ってくれたのですが、北海道に「スカウト」されてしまったのです。でもメールもあるし、これからも同じ問題関心で交流しようと約束、わたしの話も聞いて行ってくれました。

会場ではまた旧知の女性史研究者にも会いました。彼女に教えられ、翌朝空港へ行く前に赤レンガで有名な道庁のさきにある巨大な石のアート「一石を投じる」を見に行き、札幌駅に飾られているアイヌ文様のタペストリー『村で遊ぶ子供達』もしげしげと眺めてききました。

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札幌駅のタペストリー「村で遊ぶ子どもたち」

札幌駅のタペストリー「村で遊ぶ子どもたち」

おまけながら、よその地を訪ねたとき時間があればそこの美術館か図書館に行くのがわたしの「趣味」です。「彫刻の森」は遠いし前にも行ったので、ホテルに近い北海道立美術館へ。「アート500年の旅」というテーマでデューラーやブレイクからシャガールまで版画を中心に駆け足の展示ですが、面白かった。時間がないのでパスしようと思った「道産子の追憶」という展示も地元に敬意を表してのぞいたら、これが何と「65歳以上は無料」(道民でなくても!)。そのせいではなく、岩橋英遠の北海道の四季と夜明けから夜までを重ねて長―い絵巻物?にして部屋いっぱいに展示してあるのが圧巻でした。やっぱり見ておくものだ、と感動。けっこう「観光」もしてきたというわけ。

岩橋英遠「道産子の追憶」秋の日没風景(クリアファイルより)

岩橋英遠「道産子の追憶」秋の日没風景(クリアファイルより)

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