サザンシアターの珍事―民藝「炭鉱の絵描きたち」の初日公演中止事件

 

「忙中閑あり」ではありませんが、6月15日、ご招待をいただいて新宿サザンシアターの劇団民藝『炭鉱の絵描きたち』の初日を観に行きました。原作はイギリスの劇作家リー・ホール。映画『リトルダンサー』で知られています。

炭鉱労働者をテーマにした映画は、日本でも山田五十鈴主演の『女ひとり大地を行く』が有名です(1953年公開。こういうのを観に行ったのだからトシがわかる?)。最近では『フラガール』かな(未見)。炭鉱を描いた絵師山本作兵衛の作品は、ユネスコの「世界記憶遺産」に指定されました(東京タワーで展覧会があったのを観に行き、その迫力に圧倒されました)。イギリスでも『リトルダンサー』のほか、サッチャー政権のもとで炭鉱が閉鎖され労働者が失業するなかでブラスバンドの灯をまもりつづける労働者群像を描いた映画『ブラス!』も有名。そのイギリスの炭鉱労働者がみずから絵筆をとって絵を描く、という史実に基づいたストーリーに惹かれて、ありがたくご招待をお受けしました。時間が取れず、初日の15日しか空いていなかったのです。

ところが、開演から30分ほど経ち、やっと労働者たちが自分で描いた絵を披露する場面が出てきたかと思ったら突然けたたましいベルが鳴り、「火災警報のベルですが、そのままお待ちください」というアナウンスです。一瞬劇中劇かと思うくらい舞台上の役者さんたちも落ち着いたものでしたが、それっきり芝居はストップ。煙もにおいもないままさらに30分以上経ったところで、劇団のほうから「火元の特定はできましたが原因を調査中なので、本日の公演は中止」というご挨拶があってあっけなく幕が下りました。「今日の半券をお持ちくだされば後日観劇できます」と言われましたが、この日しかないと思ってきたので、再度行けるかどうかは未定です。すこしザンネンでしたが、さすが劇団民藝のお客さんだけあって?文句を言う人はなく、みなさん静かにお帰りになりました。

もう一度見に行く時間が取れそうもないのが心残りですが、26日までやっていますから、ご覧になりたい方はどうぞ。夜の部のほうが料金が安いというのは、観客層が高齢化して昼のほうが人気なのでしょうか。わたしは意地を張って「夜」に行くようにしていますが。昔は平日の昼日中に観劇というのは歌舞伎か新派のことで、「新劇」は土日でなければ夜見るものと思い込んできた世代なので・・・。

img307

『炭鉱の絵描きたち』チラシ

広告
カテゴリー: Uncategorized パーマリンク

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Google+ フォト

Google+ アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

%s と連携中