「1万人のゴールドシアター2016」のけいこに、まだ「脱落」せず通っています。

11月は、1-3日大船渡、5日甲府、9日上田らいてうの家、そして13日は伊東まで、とJRが聞いた大喜びしそうなスケジュールです。「ゴールドシアターから脱落しそう」と書いたのは10月12日でしたが、その後も何とか通い続けました。でも11月は土日にもけいこすることになり、わたしは甲府と伊東で講師を務めるので、これだけはキャンセルするわけにいかず、欠席届を出しました。でもそのほかに8回もけいこの日があるのです。19日のシンポが終らないとうごけないのですがその前日もけいこだそうで、行くか行かないかまだ決めかねています。

こうなったのも、6月申し込みの時点では予想もしていなかった姉の介護問題や太陽光発電問題、NHKの朝ドラのおかげ?で講演や講座の講師の依頼、原稿依頼などが増えたこと、さらに思いもかけず「平塚らいてう賞」受賞などの「事件」が重なったせいでもあります。80歳過ぎて「仕事が忙しいので…」と言っても信用してくれないと思うから言いませんが、体力的にも限界。

「もう止めようか」と思う理由はほかにもありました。お芝居のタイトルは「金色交響曲 わたしのゆめ きみのゆめ」となっていて、ここで「ゆめをみる」のは当然われら老人なのですが、昨今の世のなかを見ていると、どうも「ゆめをみる」ような気分になれそうもなくなってきたのです。昔からわたしはあることに熱中しても、醒めてしまうのが性癖で、中学生のころ太宰治の小説「トカトントン」を読んだとき、何やら共感してしまった記憶があるのです。敗戦の日に「徹底抗戦」とあおられて高揚した気分になった青年が遠くでくぎを打つ「トカトントン」という音を聞いた途端白けてしまった、という書き出しです。もっともわたしの場合、大学の職場に助手として25年、次の職場でも10年、退職後『らいてうの会』で10年も会長をやっているのですから、すぐ白けてしまうわけではないのですが。「もう夢を見るようなトシでもないだろうに」とささやかれているような気がして、「トカトントン」になってしまったのです。

それでも10月は休まず通い、11月も19日以降に予定されている総げいこの日程を手帳に書き込んであります。なぜか?ここでさまざまな人に出会ったからです。9月のけいこのとき、隣りの席の方に「わたし、耳がよく聴こえないので、よろしく」とあいさつしたらずっと心配してくださり、大勢で動くのでばらばらになるのですが、わたしをさがしてはそばに寄って来てくれた方が居ました。そのうちにグループが分かれてしまい、けいこ日も別になったのでお会いすることはなくなりましたが、今日はひさしぶりに顔を合わせました。手をつないでけいこ中でしたから、駆け寄って話をするわけにいきませんでしたが、彼女はうれしそうに笑って合図をしてくれ、わたしもせいいっぱい笑顔を返しました。そしてまた今日、隣りの席に座った方は、わたしがたった一言のセリフ要員だと知って目を丸くして「あらすてきね」と言ってくださり、そのシーンが終ったあと「あなたよかったわ。とっても思いがこもっていて、上手だった」とほめてくださいました。その方は歌の練習の時ひときわきれいな歌声をひびかせ、休憩のときも譜面を見ながら口ずさんでおられたのですが、「私はセリフもないし、その他大勢だけど歌でがんばろうと思ってね」とおっしゃるので脱帽。「わたし、オンチで譜も読めないのです。ついて行きますからよろしく」と頭を下げました。みんないっしょうけんめいなのだ、とおもいました。

また別の日ですが、ロミオのセリフ役になった男性(せりふ役にあたった人は大勢いて、みんな一言ずついうのです)が帰りがけにわたしのところに来て「ブログをやっている米田さんですね?」と聞くのです。「ゴールドシアターを検索していたらあなたのブログに出会ったのです。らいてうの家をやっているとありましたが大変ですね」と言ってくださるではありませんか。そしてこれも別の日に、何人かが「わたしのゆめは―」と叫ぶシーンのけいこもしましたがそのとき、「宇宙旅行に行きたい!」とか「役者になるぞ!」といった夢に交じって「世界に平和を!」と叫んだ女性がいて、わたしの心を打ちました。いや、『ロミオとジュリエッ』を下敷きにしたこの芝居も、国家間の対立によってぬきさしならぬ戦乱と殺戮に追い込まれている現代世界むかって「争いをやめて」というメッセージを抱いてつくられたのかもしれない。そういうのを「政治主義」というのでしょうか?でも、今日隣りの席の方は「わたしも戦争はダメ、と思っているわ」とはっきりおっしゃいました。ちなみに、このシーンでは最後に全員がいっせいに自分の夢を叫ぶことになっていて、わたしは「戦争のない世界を見てから死にたい!」と叫びました。

そんな出会いが、わたしの「トカトントン」をいくらか打ち消してくれたと思います。やっぱり蜷川ワールドに乗せられてしまったのかしら。それとも、らいてうの「行き着くところまで行ってみよう」という精神に動かされたのかしら…。

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「1万人のゴールドシアター2016」のけいこに、まだ「脱落」せず通っています。 への1件のフィードバック

  1. おのだめりこ より:

    全便の訂正。

    11月19日は、熱川温泉堂の宿直当番でした。
    おまけに、20日から沖縄に行くのですよ。高江がらみで。

    伊東市で講演がおありだったのですか?
    残念❣️昨日はこちらにおりましたのに。情報不足でしたね。

    夏は伊豆がち、冬は在京がちの生活です。
    月いちぐらいで、お他人様のお宿に2人で泊まり歩いています。来週の沖縄は、連れ合いを高江に引き出すためのツアー参加です。我が家はおもろまち駅近くにマンションがあるので私は自由に行き来出来るのですが、「木を植える人」優先生活の連れ合いを高江に引き出す作戦がやっと叶うところです。

    では、ごきげんよう。

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