ギャラリ― アスティオンよ、さようなら…

なんでこんなに忙しいのか、自分でもわかりません。いや、原因は「1万人のゴールドシアター」のせいに違いないのです。毎日のように「通しけいこ」とか「セリフのけいこ」とか言ってさいたままで通っているのだもの。友人から「エライ」と一言メッセージがきました。でもいそがしいのはそれだけじゃないね。「にっくき?太陽光発電」のおかげで毎晩パソコンにしがみついているのですから。

それなのに、20年近く付き合ってきた画廊ギャラリー アスティオンが、この12月13日に26年間の歴史に幕を引くと聞き、ほかの約束を振り切って国立へ出かけました。ポーランドやチェコを中心に東欧の版画やアクリル画の作家たちの作品ばかりを集めたユニークな画廊でした。ファッション業界でも活躍していたという女性店主がユカイなひとで、わたしは1999年に当時働いていた短大の学生を冬休みにアウシュビッツへ連れて行くという無謀な計画を立て、吉祥寺にあっていつも通り過ぎていた画廊に「ポーランドの冬ってどれくらい寒いですか?」と質問しに行ったのが始まりでした。

2009年に国立駅から徒歩10分くらいのところに移転、しばらくは縁遠くなりましたが、わたしの『満月の夜の森で』をつくってくれた戸倉書院が国立駅から近いところにあったので、足しげく通うようになり、ついでに画廊をのぞきに行って交流が復活しました。といってもめったに絵など買わず(買えず)、たまに買うときは「飾る壁がないから」と言い訳して小品ばかりという、お世辞にも「お得意様」ではなかったわけです。今回も「閉店セール」と銘打って割引しているというのですが、それでも手が出ない。それにしてもなぜ店を閉めるの?もしかして最近患った乳がんが再発?いや、彼女のブログにはお医者様から「問題なし」と言われたと書いてあったはずなのに…とおそるおそるお店に足を踏み入れました。

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ギャラリーアスティオンの入り口。赤い扉が目印のかわいいお店でした。

彼女は元気でした。健康上の理由ではなかったことにほっとしてつい話し込み、「ラストチャンス」だから、と所狭しと並んでいる作品群をながめました。そうして最後に選んだのはやはり小品で、今年91歳というチェコの作家パヴェル・スクドラークの作品でした。、わたしがここではじめて「絵というもの」を買うという経験をしたときがスクドラークさんの「燃える木」という小品だったのです。それだけは今も壁にちゃんと飾ってあります。そして最後も彼の作品になりました。店主西川さんの解説によれば「モチーフに繰り返し使われる円や渦巻きは、宇宙や生命のもっとも根源的な象徴」なのだそうです。なるほど、こんなところでらいてうを引き合いに出しては笑われるだけですが、らいてうも「元始女性は太陽であった」と宣言、その「太陽」とは「生命の根源の象徴」としての「大円光体」なのだと言っています。東洋と西洋、20世紀の始まりと21世紀の現代、女と男…あまりにも違いすぎる両者を結び付けるキーワードが宇宙に生まれる「生命」をシンボライズする「円」だったのかしら…。でも今回わたしが買った絵は「樹」がモチーフでした。そこにも芽生え育つ「生命」が暗示されているような気がしたからです。西川さんは手際よく包装してくれ(まだ包装を解いていないのでお目にかけられないのが残念),それを下げて帰る途中にあるパートナーさんのお店「いんでぃ庵」でカレーを2人前テイクアウトしました。本格的なカレーでしたが辛さの中にほのかな甘みが隠れている―そんな感じのする美味しいカレーでした。ちなみにギャラリー アスティオン閉店後は、改装して「いんでぃ庵」が移転してくるのだそうです。「私もレジにいるときがあるかもよ」と笑う西川さん。じゃあ、今度はカレーを食べに来るね」と別れました。

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店主の西川さん

 

天井まで絵がいっぱい

天井まで絵がいっぱい

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