1月18日、「三鷹事件再審開始を求める集い」に参加しました。

1月18日夜、「三鷹事件再審開始を求める集い」に参加しました。この日が三鷹事件唯一の被告だった竹内景助さんの御駆使50年目の命日だったのです。1949年の事件当時小学生だったご遺族(長男)からメッセージが寄せられ、「死刑囚の子どもと言われて隠れるように生きてきたが、このままでは許せない」と2011年再審請求を決意されたという訴えがありました。プログラムは別紙のとおりで、加賀乙彦さんはご不例のため欠席されましたが、「冤罪」裁判をたたかっている「狭山事件」の石川一雄さんの発言もあり、孫崎享さんの講演も、いきなり「戦後検察とゾルゲ事件の話をします」と言われて、それが何で三鷹事件と関係あるの?と思ったのが如何にあさはかだったか、ということを思い知らされる推理小説並みのお話に眠気も歩吹っ飛びました。

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三鷹事件再審開始のつどい 会場垂れ幕

 

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「つどい」のプログラム

圧巻だったのは、弁護団が6人も登場し、それぞれが再審請求に向けて検察が開示していない資料の開示をめぐる攻防戦について発言されたことです。再審請求は現在東京高裁で「三者協議」というのが始まっていてこれは正式裁判の前に裁判官と訴えている原告と検察側の事前協議だそうですが、ここで再審開始決定ができるかどうかを裁判所が判断する重要な協議の場です。その細部をここに紹介する能力も時間もありませんが、ともかく、「国鉄労働者と共産党の共同謀議による」という検察側の構図は一審ですでに空中楼閣であることが発覚したにもかかわらず、竹内さん一人の単独犯行と決めつける判決があり、しかも無期懲役の二審判決を最高裁が事実しらべもせずに「死刑」判決を出すという信じがたい裁判だったのです。

それをどうやってひっくり返すのかがポイントですが、一つだけ紹介します。それは竹内さんは事件当日の夜、夕飯が済んでから「電車を暴走させてやろう」と思って家を出たというのです。ところが電車を暴走させるためには、止まっている電が無人で走るようにしなくはならない。そのために現場にはコントローラ(車のアクセルみたいなもの)を開錠して紐で固定した形跡があるのですが、そのためには開錠するための針金だか釘?と固定する紐が必要。それを家を出てから竹内さんはどうやって手に入れたのか。「道ばたに落ちていたのですかね」と弁護団が言うので爆笑。でも笑いごとじゃない、そんなコジツケで人ひとりが「合法的に」殺されることになり、けっきょく病気になっても病院にさえ行かせてくれないまま「くやしいよ」の一言を残して獄死してしまったのです。鬼気迫る事実じゃないですか。弁護団の報告はまだまだありますが、ひどいの一言に尽きる判決だと思います。

余談ですが、わたしは1950年代の学生だった時代に、大学の恩師が政治的えん罪事件で一審は勝ったのに二審で有罪にされ、最高裁で確定して教授の職を追われた事件にであい、口惜しいので有罪確定後何人かで裁判記録を読みなおしたことがあります。その結果、事件の背景に弁護団さえ言及しなかった当時の内閣調査室の諜報機関の存在をつきとめ、彼らの謀略だったということを「発見」したことがありました。「舞鶴事件」というのですよ。それは誰にも認められず、けっきょく「執行猶予」だった先生が執行猶予期間満了で「刑の言い渡しがなかった」ことになったので、大学側に猛運動して「新規採用」というかたちで先生の事実上の復職を実現しました。今の大学では絶対できないだろうなあ。だいたい、そのころから、わたしはいつも「奇想天外なこと」をいうので相手にされなかったのだと、今にして「横紙破り人生」を実感しています。でも、そのとき「資料の表面に書かれたこと(事実)に拠って、そこに隠されたもう一つの事実をつかみとる」という訓練をしたおかげで、歴史の論文を書くときの資料分析の方法を会得しましたね。だからこの「裁判闘争」はそこらの歴史のゼミよりずっと役に立ちました。そういって授業をサボってばかりいたのですが…。

今回参加したいきさつは昨年12月22日付ブログに書きましたから読んでください。そのときふれた、らいてうが最高裁死刑判決後の1956年2月28日、櫛田ふきさんに宛てて「死刑判決は納得いかない。人命は尊重してほしい」と書き、女性団体が運動に立ち上がってほしい」と訴えた手紙を確認しました。いつか公開できたらしたい。幼い子を残して死刑判決を受けた竹内さんと奥様への思いにも触れています。らいてうの「いのち」への思いも伝わる文章です。ご遺族の了解が得られたら、紹介しますからね。

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