弥生美術館の「恋愛事件簿」展で「赤い糸」を賞味…―7月の積み残し その2 

7月15日、東京本郷の弥生美術館「大正恋愛事件簿」展を観てきました。お知らせしたとおり、マツオヒロミさんの美人画とセットというきらびやかなチラシに、「化石世代」としては「お呼びでないいかも」と言う気持ちもありましたが、らいてうをとりあげるについて、史上有名な「煤煙事件」だけでなく、「茅ヶ崎へ、茅ヶ崎へ」の奥村博史との恋愛を中心に、半世紀にわたる「愛の軌跡」を丁寧に紹介してくれ、なかなかよくできた展示になっていましたので大いに満足、学芸員の方の力量に敬意を表した次第です。その中村さんのお話では、「らいてうの展示を見て、これまで女性解放の闘士というイメージだったのが、声も小さくはにかみやで人前に出るのが苦手(これは奥村直史さんの著書から)だったと知り、そういう人が後世に残る発言をしたと聞いて、驚きと親近感」といった感想や、らいてうの会が協力出品した「私の只ひとりのたいせつな博さま」という書簡の一節に「涙が出そうになった」という声などもあったと教えていただき、協力した甲斐があったと思いました。

他にも目配りのある解説があり、北原白秋の項でも「当時姦通罪は、配偶者のある女性との『不倫』は、夫が訴えれば罪になった(白秋の場合はこのケース)が、夫が『浮気』をしても妻は姦通罪で訴えることができなかった」という当時の女性が無権利だった明治民法も説明されていました。なお、らいてうも「ナマ資料」の迫力があったと思いますが、有名な宮崎白蓮が九州の炭鉱王に無理やり嫁入りさせられた後、宮崎竜介と恋におちて駆け落ちするいきさつの項では。彼女が竜介に送り続けた絵入り封筒の書簡がずらりと並べられて圧巻でした。

ご同行の方と感想を話し合ったのですが、「ここに出てくる人たちって男性も女性も<恋多き人物>で何遍も恋をしたり『浮気』したりした人が多いし、松井須磨子のように自死を遂げた人もいるけど、らいてうと博史は、半世紀にわたって「ただ一人」を愛し続けたという意味でも稀有なカップルだったのね」と一致。それはらいてうもたいしたものだけれど、「新しい女を愛した新しい男」である博史さんの偉大なところだと思っているのですが。

というわけで見た甲斐があり、マツオヒロミさんのイラストは別室でたっぷり楽しめるようになっていて雰囲気も良かった。土曜日の午後でしたが、早めに行ったので割合空いていましたが帰るころには若い女性が続々と詰めかけ、華やかな雰囲気でした。らいてうの家の案内リーフもあっという間になくなったそうで、追加を届けるほど。若世代にらいてうを知っていただく良い機会になったのでは、と意を強くしました。9月24日まで開催。

ついでに宣伝。らいてう令孫奥村直史さんも早やばやと見えたそうですが(奥村家からも博史のデッサンや指環などを出品)、そこで「飛び入りトークイベント」の話が持ち上がり、急きょ以下の通り開催決定したそうです。

http://www.yayoi-yumeji-museum.jp/event/event.html

「命短し恋せよ乙女」展関連イベントを開催します

従来からのイメージとは異なり、極端に内気だった平塚らいてうと、彼女が生涯を通じて深く愛し続けた夫・奥村博史について、二人の孫・奥村直史氏が写真を紹介しながらお話しくださいます。
皆様のご参加をお待ちしております。

【日時】8月26日(土)午後5時半~ (約一時間)

【会場】弥生美術館2F展示室内
【定員】80名(先着順)
【料金】一般1500円、学生1400円(入館料込み)
【申込方法】電子メールor往復はがきによる事前予約制

◆メールの場合は件名に「らいてうイベント」と記入し
①氏名(フリガナも付記) ②住所 ③日中連絡がつく電話番号④参加人数を明記し、下記アドレスまでお送りください。

museum. event2★gmail.com ※★を@に変えてください。

当方より「参加券」をメールで送信いたします。
「参加券メール」が届きましたらお申込み確定となります。
※6日以内にメールや返信が届かない場合は、03-3812-0012  弥生美術館までお電話ください。

 

というわけで満足し、ついでに竹久夢二ゆかりのカフェ「港や(竹久夢二が大正3年(1914)に東京・日本橋に開店した小間物店「港屋絵草紙店」から命名)で、その名も「赤い糸」というロマンチックなドリンクをいただきました。「はちみつ・しょうが・とうがらし」など「乙女のホレ薬」にあやかったそうで、赤い糸唐辛子があしらってあります。「運命の赤い糸」は誰とむすばれているのでしょう?

これを注文するとおみくじも引かせてもらえ、わたしが引いたのは、なんとこの中でも数少ないという森田草平のメッセージでした。これが「赤い糸」だったのかな?「秘密こそローマンスのもと」ですって。わたしのように「やまんば日記」で何でもしゃべってしまう人間には、無理な注文?でもねえ、これでもしゃべらないことがいっぱいあるのですよ。「墓場まで持っていく」かどうかはわかりませんが。みなさまどうぞこの夏は弥生美術館へ。

カフェ港やの「赤い糸」

おみくじの言葉

出典 森田草平

定番 夢二の絵をあしらった珈琲も

広告
カテゴリー: Uncategorized パーマリンク

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Google+ フォト

Google+ アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

%s と連携中