全国メガソーラー問題中央集会」に参加しました―「メガソーラーはもはや環境を守る自然エネではない」!?  

一日も時間が惜しい毎日ですが、「こればかりは」と思って参加してきました。らいてうの会のメンバーもいっしょに。各地からの報告と特別ゲストに「エヴェレストが趣味」とおっしゃるアルピニスト野口健さんをお招きしての盛り沢山な集会でした。詳しく書いている暇がないので、感想を一言だけ。会場には「メガソーラー」による自然破壊、生活破壊と戦っているグループが詰めかけ、そのなかから5か所だけ報告がありました。昨年10月長野県の諏訪で開かれたシンポジウムを受けての報告ですが、あきれ返ったのはそのどれもが人間の常識では考えられないような「太陽光発電計画」だということでした。どういうことかというと、その規模だけでも想像を絶するからです。

①栃木県日光市を中心とする横沢高原メガソーラー

計画面積 59ha.   パネル枚数 9万3,500枚(当初は107ha、パネル16万7,000枚)

②長野県諏訪市四賀ソーラー

計画面積196.5ha(伐採面積99.1ha)  パネル枚数 31万枚

③千葉県鴨川市メガソーラー

計画面積 250ha  パネル枚数 47万枚

④京都府南山城村、伊賀市太陽光発電事業

計画面積 81.3ha(南山城72.3ha、三重県側9.0ha)  パネル枚数 36万枚

⑤岡山市(事業名未定)

計画面積186ha  パネル枚数28万枚

これらの大部分が里山を含む森林地帯で、つまり山を丸ごと伐採して(山自体を平地にしてしまうという計画案もあるらしい)パネルを敷きつめるわけ。それがどんなに水害や自然の生態破壊をもたらすかは一目瞭然です。わがらいてうの家のケースは計画面積2,1ha パネル枚数3,800枚ですから、なんだか「ミニチュア」みたいな気がしてしまう。しかし「小さいから問題がない」のではありません。昨年の諏訪でのシンポのときもわたしは発言し、「規模がちいさければ問題がないというのは間違い。そこに自然があり、動植物が生育し、人がその自然を大事にしてきた歴史と文化がある。それを破壊する営利事業を「自然エネルギー」の名目で許すことはできない」とうったえましたが、ここで報告されたケースはもはや「自然エネルギー」などというものではない、と思う。開会冒頭で「FIT法によって電力買い上げシステムが出来て以来、自然エネルギーが金融商品(儲かる事業)に化してしまった」という指摘がありましたが、そのとおりじゃん。私たちはもちろん「原発」には反対だし、「CO2」を吐き出す発電事業も減らさなくてはならない。しかし「もうかる太陽光発電」をここまで拡大させたのは、国の太陽光発電政策がそれをあおったからではないか。

そこまではわかりました。ではどうするか今日の集会は環境省と経産省へ、FIT法の抜本的改正と、野放しの自然破壊をもたらすメガソーラーに対して国の規制をきちんとするべきという体場からの要請行動を行うことになっています。そのうえで、私たちはどういう「エネルギー」を選択すべきか。昨年以来ずっと引っかかっている問題です。とりあえず報告。

報告者たち

右が野口健さん。ずっと話を全部聞いて発言してくれた

会場の聴衆

各地から集まった運動団体

 

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